誰もが一度は「メンソールタバコを吸うとインポテンツになる」という話を聞いたことがあると思います。
単なる都市伝説?医学的根拠がある?この話がどこから出てきたのか、そして根拠は全く無いのか、その真相を探ります。
メンソールでインポテンツ…都市伝説の発祥は?
まことしやかに語られることが多い「メンソールタバコでインポテンツになる」という話。この話は一体誰が最初に話し始めたのでしょうか?
実は、この都市伝説の発祥は太平洋戦争前に遡ります。アメリカを始めとした世界との関係が悪化しつつある時期、それでも、各国からの輸入品が舶来品と言われて珍重されていました。
国力増強の為には、国民に輸入品ではなく国産品を買って欲しい。そこで、政府はそんなプロパガンダのために、輸入品を貶めるというキャンペーンを行います。その一つが、「アメリカは、日本国民を根絶やしにするために、メンソールタバコにインポテンツになる成分を配合している」という話。こんな根も葉もないことを政府高官などが語り始め、しかもそれを信じた人がいたのです。
その後、ミントの成分が勃起を阻害するなど根拠の無い話が加わったりしながら、現代まで語られてきました。これが、都市伝説としてのメンソールタバコとインポテンツの関係の真相なのです。
しかし、果たして本当に「根も葉もないこと」なのでしょうか?
都市伝説と笑えない?メンソールタバコがインポテンツに悪影響?
2013年、ウォール・ストリート・ジャーナルにこんな記事が載りました。
「アメリカ食品医薬品局は、メンソールタバコの方が健康上の害は大きい可能性があると発表した」メンソールタバコは、通常のタバコよりも中毒性が高く、禁煙の成功率も低いという発表がなされたようなのです。ということは、通常のタバコよりもメンソールタバコの方が、インポテンツに対する悪影響も強いということができます。
そもそも喫煙自体が、勃起に対する悪影響が非常に多い習慣です。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させて、血流を阻害する作用があります。したがって、身体の中で最も細い陰茎動脈に対する悪影響は計り知れず、タバコ自体がインポテンツの原因であると言うことができます。
そんなタバコの中毒性をさらに高め、喫煙習慣が長引くとされるのがメンソールタバコであるのなら、普通のタバコよりもインポテンツになる可能性が高いと言えるでしょう。
「メンソールタバコでインポテンツになるなんて都市伝説」などと一笑する前に、インポテンツになりたくなければ禁煙をオススメします。